〜人事担当者110名に聞いたメンタルヘルス相談体制の実態〜
株式会社Mediplatは、この“設置”と“機能”のギャップを明らかにするため、従業員数50名以上かつメンタルヘルス相談窓口を設置している企業で人事・労務業務に携わる担当者110名を対象に、「従業員のメンタルヘルス相談体制に関する実態調査」を実施した。その結果、窓口を設けていてもなお、匿名性や相談時間帯といった“使いやすさ”の壁が、従業員の利用を妨げている実態が浮かび上がった。
調査結果サマリ
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約8割の担当者が、メンタル不調の増加を実感
まず、自社の従業員のメンタルヘルス不調(うつ・適応障害・不安症状など)がここ数年で増加していると感じるかを尋ねたところ、「非常にそう思う」が39.1%、「ややそう思う」が40.0%と、合わせて79.1%が増加を実感していた。現場の体感として、メンタル不調への対応はもはや一部の従業員の問題ではなくなっている。

相談窓口の最多は「上司・管理職への相談ルート」(47.3%)
現在設置している従業員向けの相談窓口(複数回答)を尋ねたところ、「上司・管理職への相談ルート」が47.3%で最も多く、次いで「社内の人事・労務担当者への相談窓口」が40.0%となった。多くの企業で、相談の入り口が特定の“人”に委ねられており、相手との関係性次第で相談しやすさが左右される構造がうかがえる。

過去1年で不調の従業員が「いた」企業は75.5%
過去1年で、自社にメンタル不調(休職・長期欠勤・パフォーマンス低下、本人からの相談など)を抱えた、または抱えていると思われる従業員がいたかを尋ねると、「複数名いた」が35.5%、「1名程度いた」が40.0%であった。実に4社に3社(75.5%)で、不調は“起こりうるリスク”ではなく“すでに起きている現実”となっている。

「よく活用されている」と感じる担当者は23.6%にとどまる
は、その相談体制は機能しているのか。現在の体制が従業員に十分活用されていると思うかを聞くと、「よく活用されていると思う」は23.6%にとどまり、「一部の従業員に活用されていると思う」が56.4%を占めた。窓口を用意することと、それが実際に使われることの間には、なお大きな隔たりがある。

約3割が「活用しやすい仕組みではない」と回答
現在の相談体制が従業員にとって十分に活用しやすい仕組みになっていると思うかを尋ねると、「非常にそう思う」が21.8%、「ややそう思う」が43.6%で、肯定派は65.4%であった。半面、約3割の担当者は自社の仕組みに課題を感じており、現場の手応えは決して一様ではない。

使いづらさの最大の理由は「匿名性が確保されていない」(32.3%)
活用しやすい仕組みになっていないと感じる担当者にその理由(複数回答)を聞くと、「匿名性が確保されておらず、相談内容が周囲に伝わる懸念があるから」が32.3%、「対面での相談に従業員が心理的負担を感じているから」が29.0%と上位に挙がった。相談をためらわせているのは制度の有無ではなく、“知られたくない”“対面はつらい”という従業員の心理的なハードルにあることがわかる。

重視すべき要素のトップは「24時間対応」「複数の専門科の医師」(各40.9%)
従業員が気軽にメンタルヘルスの相談ができる仕組みとして重視すべき要素(複数回答)を尋ねると、「24時間いつでも相談可能であること」が40.9%、「精神科を含む複数の専門科の医師に対応していること」が40.9%、「チャット形式で気軽に相談できること」が39.1%と上位に並んだ。担当者が求めているのは、時間や場所、相手を選ばず、専門家に直接つながれる窓口である。これらはいずれも、対面・上司経由型の従来の窓口では満たしにくい条件でもある。

78.2%が「匿名で24時間、医師に相談できるオンライン窓口」を有効と回答
こうした条件を備えた「従業員が匿名で24時間、医師に相談できるオンライン窓口」が、メンタル不調の早期発見・早期対応に有効だと思うかを聞くと、「非常にそう思う」が29.1%、「ややそう思う」が49.1%と、合わせて78.2%が有効と回答した。

有効な理由の最多は「業務時間外や深夜でも対応できる」(57.0%)
有効と回答した担当者にその理由(複数回答)を尋ねると、「業務時間外や深夜でも対応でき、相談機会が広がるから」が57.0%で最多となり、「従業員が周囲に知られず安心して相談できるから」が45.3%、「医師による専門的な判断やアドバイスが受けられるから」が44.2%と続いた。時間・匿名性・専門性という、従来の窓口が抱えていた制約をそのまま裏返した点が、評価されていることがうかがえる。

まとめ
本調査では、メンタル不調の増加を実感する担当者が79.1%、過去1年で不調を抱えた従業員が「いた」企業が75.5%に達する一方、現在の相談体制が「よく活用されている」と感じる担当者は23.6%にとどまった。窓口を設置することと、それが従業員に使われることの間には、依然として大きなギャップが存在する。その背景にあるのは、最多の相談ルートが「上司・管理職」(47.3%)という、対面・上司経由に依存した構造である。使いづらさの理由としても「匿名性が確保されていない」(32.3%)「対面での心理的負担」(29.0%)が上位を占め、相談をためらわせているのが従業員の心理的ハードルであることが示された。
注目すべきは、担当者が求める窓口の条件が明確に表れたことである。「24時間対応」「複数の専門科の医師」「チャット」(いずれも約4割)という、従来型では満たしにくい要素が並び、これらを備えた「匿名で24時間、医師に相談できるオンライン窓口」を有効とする回答は78.2%に上った。窓口を“設置する”段階から、従業員に“使われる”段階へ。匿名性・相談時間・専門性という具体的な条件を満たし、既存の体制を補完する仕組みづくりが、これからの相談体制に問われている。
調査概要
調査タイトル:従業員のメンタルヘルス相談体制に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2026年6月3日(水)〜6月4日(木)
有効回答:従業員数50名以上かつメンタルヘルス相談窓口を設置している企業で、人事・労務業務に携わる担当者110名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
▼本調査のレポートダウンロードはこちら: https://service.firstcall.md/wp24
出典元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000152526.html



