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出典元:プレスリリース

施工管理のDXはなぜ進まない?ツール導入後も62.5%は依然「Excel中心」

建設業従事者426名を対象とした調査により、施工管理DXの必要性は92.5%に達する一方、施工管理業務の主な管理手段は依然としてExcel中心である実態が明らかとなった。デジタル化が進みづらい背景について整理する。

合同会社ソウルグッドが運営する現場TECHは、建設業従事者426名を対象に、施工管理業務におけるデジタル化の実態に関するWEBアンケートを実施した。建設業界ではDXの必要性が高まっている一方で、実際の現場運用では依然としてExcelや紙・手書き帳票中心の管理が主流となっており、デジタル化の浸透にはギャップが見られる。
本調査では、施工管理業務における管理手段やアプリ導入の実態、DXが進みにくい背景について整理している。

サマリー

・施工管理DXの必要性は92.5%に達する一方、実務の中心は依然としてExcel(68.5%)である。
・施工管理アプリ導入後も62.5%がExcel中心で運用、脱Excelは進んでいない。
・DXが進まない要因はコストよりも「現場定着」「操作負担」「二重管理」といった運用面の課題である。

施工管理DXの現状 進まない「脱・Excel」

施工管理DXの必要性は広く認識されている一方で、実務の中心は依然としてExcelに留まっており、「脱Excel」は十分に進んでいない実態が明らかとなった。

施工管理業務のデジタル化については、「強く必要だと思う」が38.7%、「ある程度必要だと思う」が53.8%となり、合計92.5%がデジタル化の必要性を感じている結果である。

施工管理DXの現状 進まない「脱・Excel」

一方、実際の施工管理業務の主な管理手段として最も多かったのは「Excel等のPCソフト中心」で68.5%であった。「紙・手書き中心」も12.7%に上っている。「クラウド型施工管理アプリ中心」は8.5%にとどまっている

貴社における主な管理手段

このように、「必要性の認識」と「実際の運用」の間には大きなギャップが見られる。
さらに、施工管理アプリを導入している企業においても、「Excel等のPCソフト中心」が62.5%と最も多い結果となった。

施工管理アプリ導入企業の管理手段

アプリ導入後も業務の中心はExcelであり、アプリとExcelを併用した運用が一般的であることが分かる。
近年は施工管理アプリやクラウドサービスの普及が進んでいるものの、ツール導入だけでは業務全体のデジタル化には直結しておらず、「脱Excel」が進みにくい状況がうかがえる。

「現場定着」「操作習得の負担」「二重管理」の壁

施工管理DXが進まない理由についての質問では、「現場定着」「操作習得の負担」「二重管理」といった、現場運用と業務構造の両面にまたがる課題が明らかとなった。

最も多かったのは「現場で定着しない」(36.9%)であり、次いで「操作習得の負担が大きい」(35.9%)、「二重管理が発生する(既存のExcelや紙への転記・再入力)」(32.2%)が続いた。

施工管理のデジタル化が進まない主な理由

これらは単なる操作性やITリテラシーの問題にとどまらず、業務運用そのものの構造に起因する課題であると考えられる。
特に「二重管理」は施工管理DXの大きな障壁である。建設業界では、元請企業への提出書類が「指定のExcel様式」で求められるケースが多く、自社でアプリを導入しても最終的にExcelへの転記が必要となる場合がある。
その結果、「アプリへの入力」と「Excelへの転記」が同時に発生し、業務負荷が増加する。このような状況では、現場側にとってアプリを利用するメリットが感じにくくなり、ツールが定着しない要因となる。
また、機能が多いツールほど操作習得の負担が大きくなりやすく、結果として一部の機能しか使われない、あるいは従来の運用に戻るケースも考えられる。
「二重管理」「操作負担」「現場定着の難しさ」はそれぞれ独立した課題ではなく、業界特有の業務フローや運用構造が相互に影響し合って生じている問題であるといえる。

導入後のアプリに対する不満

施工管理アプリを導入している企業に対し、アプリに対する課題・不満点を聞いたところ、「現場への定着が進んでいない」(36.0%)が最も多かった。次いで「機能が多すぎて使いこなせない」「操作性に課題がある」が同率(32.4%)で続いた。

施工管理アプリ導入後に感じている主な課題・不満点

これらの結果から、施工管理DXではツールの導入自体よりも、現場で無理なく使い続けられる設計や、既存の業務フローとの整合性が重要な要素であることがうかがえる。

本調査の位置づけと今後

本調査では、建設業における施工管理DXの実態について、管理手段やツール導入状況、DXが進まない要因などを整理した。
その結果、DXの必要性は広く認識されている一方で、実務の中心は依然としてExcelにあり、アプリ導入後も含めて「脱Excel」が進みにくい状況が確認された。また、現場定着や二重管理といった運用面の課題が背景にあることが示唆されている。
これらを踏まえると、施工管理DXの推進にはツール導入に加え、業務フローや運用設計の見直しが重要であると考えられる。
現場TECHは今後も調査・分析を通じて、建設業のDX推進に資する情報発信を行うとしている。

調査概要

調査名称:建設業における施工管理DX実態調査
調査内容:施工管理業務のデジタル化の必要性、管理手段、DXが進まない理由、施工管理アプリの導入状況などの実態把握
調査方法:インターネット調査
調査主体:現場TECH(合同会社ソウルグッド)
調査時期:2026年3月
調査対象:建設業従事者
有効回答数:426件

※本調査データの引用元
施工管理DX実態調査:https://kensetsu.gemba-tech.jp/research/survey-sekokanridx/
現場TECH:https://kensetsu.gemba-tech.jp/


本記事の出典元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000129043.html

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