ビジネスシーンや改まった場面で、上司から会議や商談への同席を求められた際、どのように振る舞えば良いか悩む方は少なくありません。このような場面で正しく理解しておきたい言葉が「陪席(ばいせき)」です。
この記事では、「陪席」の正確な意味や「同席」「オブザーバー」といった類似語との違い、注意したい誤用例(NG例)を分かりやすく解説します。さらに、ビジネスでそのまま使えるメール例文も紹介します。
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陪席とは?意味と類似語との違い
「陪席」の正しい意味や、ビジネスシーンで混同されやすい「同席」「オブザーバー」といった類似語との明確な違いを分かりやすく解説します。
「陪席」の正確な意味
| 陪席(ばいせき) | 身分の高い人と同席すること 「陪席裁判官(ばいせきさいばんかん)」の略 |
「陪席(ばいせき)」とは、自分より身分や立場の高い人に従って、その席(会議、商談、式典など)に同席することを意味します。
元々は、裁判において主たる裁判官(裁判長)の横に並んで審理に加わる「陪席裁判官」に由来する言葉です。ビジネスにおいては、役員や上司、先輩などが主導する会議や商談に、部下や若手社員がサポート役として一緒に席につく状態を指します。
■自身が上司や目上の人と会議に同席する場合の使い方
「会議に陪席いたします」「陪席させていただきます」と表現します。
■式典や格式高い会議などに参加する栄誉を得た際の使い方
感謝の意を込めて「陪席の栄に浴する(ばいせきのえいによくする)」という厳かな表現を用いることもあります。
「同席」「列席」「同伴」との違い
陪席と混同されやすい類似語との使い分けは以下の通りです。
| < 言葉 > | < 正しい意味と使い分け > |
| 陪席 | 身上の高い人(上司など)に同行・従属して同じ席につくこと。 |
| 同席 | 立場に関係なく、単純に同じ場所に居合わせること。社外の人にも使える。 |
| 列席 | 結婚式や式典、公式なパーティーなどに出席する(列に加わる)こと。 |
| 同伴 | 主に移動や訪問など、行動を共にする(連れて行く)こと。 |
「オブザーバー」との違い
会議などに参加する「オブザーバー」は、発言権や決定権を持たない「観察者・傍聴者」という意味が強く、議論への介入は基本的に行いません。一方の「陪席」は、メインの進行役ではないものの、必要に応じてデータを提供したり、議事録を作成したりと、議論や商談を円滑に進めるためのサポート役を果たす点で明確に異なります。

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間違えると失礼?「陪席」のNGな使い方
NG例1:上司が部下に「私の商談に陪席しなさい」
上司自身が自分を高める表現になってしまうため、敬語の文法として誤りです。
上司から部下へ伝える際は、「次の商談に同席(同行)してください」と言うのが正解です。
NG例2:上司に対して「陪席していただく」
「陪席」は自分がへりくだる言葉のため、「上司に陪席していただく」と言うと、上司を自分より下の立場にしてしまうため誤りです。
上司に対しては「ご同席いただく」と言い換えましょう。
また、自分が上司と同席する場合には、「陪席いたします」と表現し、許可を得て同席する場合には「陪席させていただきます」という表現を用いましょう。
NG例3:社外に対して「弊社の社長が陪席いたします」
社外(クライアント)に対して、自社の人間を高めてしまうため誤りです。
この場合は「弊社の代表が同席いたします」と言い換えます。
ビジネスでそのまま使える「陪席」のメール例文
「陪席」に関連する連絡をメールや社内チャットで行う際の、コピペで使えるシンプルなテンプレートです。状況に合わせ、[ ]や〇〇の箇所を書き換えてご活用ください。
【社内向け】上司からの同席指示に返信する例文
件名: 【承諾】〇月〇日 〇〇様とのご商談 陪席の件
[上司の役職・氏名] さん
お疲れ様です、[あなたの氏名]です。
〇月〇日(〇)〇時からの、〇〇株式会社様とのご商談の件、承知いたしました。
当日は私も陪席させていただきます。
事前に先方の情報を確認のうえ、当日は議事録作成を中心にサポートいたします。
当日も、何卒よろしくお願いいたします。
【社外向け】商談終了後に、同席した本人が送るお礼メール例文
件名: 【ご面談のお礼】〇〇に関するお打ち合わせについて
〇〇株式会社
[部署名] [担当者名] 様
初めてご連絡を差し上げます。
株式会社〇〇の[あなたの氏名]と申します。
本日はお忙しい中、弊社[上司の氏名]との打ち合わせのお時間をいただき、
誠にありがとうございました。
私も[上司の氏名]のサポートとして同席させていただきましたが、
[担当者名]様から貴重なお話をお伺いすることができ、大変勉強になりました。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
※ここがポイント:社外宛てのメールでは「陪席」を使わない
例文では「同席」(赤のマーカ―箇所)という表現を使っていますが、ここで「陪席させていただきましたが」と書くのはNGです。なぜなら、社外(クライアント)に対して自社の上司を「身分の高い人」として高めてしまうことになるからです。
商談後の素早い議事録作成や営業事務の連携は、ビジネスの成否を分ける重要なポイントです。「営業事務」について詳しく紹介した以下の記事もどうぞご覧ください。
陪席に関するよくある質問(FAQ)
- Q陪席の類義語にはどのような言葉がありますか?
- A
「同席」のほか、出張や訪問などで相手に付き添い、行動を共にすることを指す「帯同(たいどう)」や「同行(どうこう)」などがあります。いずれも会議や商談に同時に参加する点は共通していますが、参加の目的や立場によって使い分けられます。
- Q陪席と帯同の違いは何ですか?
- A
陪席は、会議や商談などの場に同席することを意味し、「席を共にする」点に焦点があります。一方、帯同は、出張や訪問などで相手に付き添い、「行動を共にする」ことを指します。会議への同席であれば「陪席」、移動や訪問を含めて同行する場合は「帯同」を使うのが一般的です。
- Q陪席はメールや文書でも使えますか?
- A
はい、「会議に陪席いたします」「打ち合わせに陪席させていただきます」など、メールや社内文書でも問題なく使用できます。ただし、前述の通り目上の人に対して使う謙譲語である点に注意してください。
営業担当者がコア業務に集中できる環境づくりのために
ビジネスシーンにおいて、陪席(営業への同席)は若手育成や実務サポートに有効ですが、営業担当者が「商談準備」「議事録作成」「次回提案の事務作業」など、すべてのノンコア業務を一人で抱え込んでしまうと、最も重要な「顧客との商談(コア業務)」に割く時間が奪われてしまいます。
特に、若手社員への教育コストや、営業に紐づく細かな事務作業の増大に課題を感じている企業は非常に多いのが現状です。
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