8割以上の担当者がシステム化を希望するも「コスト」と「選定難」が導入の障壁に
SaaS比較サイト「BOXIL」を運営するスマートキャンプ株式会社は、年末調整業務に関わっている2,439人を対象に事前調査を行った後、「紙」または「Excel・スプレッドシート」で年末調整を担当する631人を対象に「年末調整業務の実態調査(以下、本調査)」を実施した。
本調査は、年末調整業務の実態、現場担当者が抱える具体的な業務負荷やストレス、そしてシステム導入の障壁を明らかにすることを目的としている。
調査サマリ
- 約半数(49.9%)の企業が年末調整業務を「Excel・スプレッドシート」または「紙」をメインで行っている。
- アナログ管理の現場では、半数近く(47.5%)の担当者が業務期間中「30時間以上」を費やしており、最大のストレスは「記載内容のチェック・不備の差し戻し」(21.4%)である。
- 約半数(49.1%)の企業がシステムの導入を検討するも断念。主な理由は「コストが高い、費用対効果が見えない」(32.2%)、次いで「どのシステムが良いか分からない」(25.4%)である。
- 8割以上(83.7%)の現場担当者が来年以降の年末調整業務において「クラウドシステムの導入」または「アウトソーシング」による抜本的な改善を希望
約半数の企業が「紙・Excel」による年末調整業務を実施

年末調整業務に関わる担当者2,439人を対象とした事前調査では、「年末調整システムや労務管理システムを利用」している企業は39.0%に留まった。
一方で、「Excelやスプレッドシートがメイン」(31.2%)と「紙の書類がメイン」(18.7%)を合わせると、約半数にあたる49.9%の企業がアナログな手法で業務を行っていることが分かった。
アナログ管理による業務負担 約半数が「30時間以上」を消費

「紙」または「Excel・スプレッドシート」で業務を行う担当者631人に、業務期間中に費やす合計時間を尋ねたところ、「30時間以上」と回答した担当者が47.5%となった。特に「30〜50時間未満」が32.3%と最も多く、次いで「10〜30時間未満」が31.4%となっている。約4営業日分にも相当する時間を年末調整に費やしている実態が明らかになった。
最大のストレスは「不備チェック・差し戻し」と「手計算」

業務の中で最も大変だと感じる点について尋ねたところ、最も多かった回答は「記載内容のチェック・不備の差し戻し」(21.4%)、次いで「控除額などの手計算」(16.5%)であった。
- 記載内容のチェック・不備の差し戻し(21.4%)
- 控除額などの手計算(16.5%)
- 従業員からの問い合わせ対応(13.2%)
- 申告書の配布・回収(13.0%)
- 行政機関への書類提出・電子申請(12.4%)
紙やExcelでの申告では、従業員の記入ミスや計算ミスがどうしても発生する。担当者はそれらを一件ずつ目視で確認し、本人に連絡を取って修正を依頼しなければならない。
「従業員からの問い合わせ対応」(13.2%)や「申告書の配布・回収」(13.0%)も含めると、業務の大半を人とのやり取りや数字の確認作業に費やしていることが分かる。
システム導入を阻む「コスト」と「選定難」

「年末調整システムの導入を検討したことはあるか」を尋ねたところ、約半数(49.1%)が「検討したが導入に至らなかった」と回答した。

導入に至らなかった、または導入していない理由としては、「コストが高い、費用対効果が見えない」(32.2%)が最も多かった。「どのシステムが良いか分からない」(25.4%)、「導入・設定の手間がかかりそう」(24.1%)などの理由も上位に挙がった。
一方で、「今のやり方で問題ないと考えている」(28.2%)という回答も一定数あり、年に一度の業務に対する投資への稟議の難しさと、情報不足がシステム化を阻む要因であることがうかがえる。
8割以上の現場担当者が、抜本的な業務改善を希望

「来年以降、年末調整業務をどのようにしたいか」を聞いたところ、「現状維持」と答えた人はわずか13.5%に留まった。
「クラウドシステムの導入を検討したい」(51.5%)と「アウトソーシングを検討したい」(32.2%)を合わせると、8割以上(83.7%)の担当者が抜本的な業務改善を強く求めていることが分かった。
本調査の詳細結果は、以下のページで閲覧できる。
https://boxil.jp/mag/a10338/
調査概要
タイトル:年末調整業務の実態調査
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査主体:スマートキャンプ株式会社
【事前調査】
調査対象:年末調整業務に関わっている20〜60代 2,439人
調査期間:2025年11月4日〜11月11日
【本調査】
調査対象:年末調整業務を「紙の書類」または「Excel・スプレッドシート」メインで行っている担当者 631人
調査期間:2025年11月13日〜11月20日
※本アンケート結果は小数点以下任意の桁を四捨五入している。合計が100%にならない場合がある。
以上
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引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000282.000012765.html



