ペーパーレス促進によるSDGsへの貢献と企業イメージの向上 バックオフィス

ペーパーレス促進によるSDGsへの貢献と企業イメージの向上

【この記事の要点】

  • ペーパーレス化は単なるコスト削減にとどまらず、SDGsの4つの目標(目標8:働きがい・生産性向上、目標12:資源消費抑制、目標13:気候変動・CO2削減、目標15:森林保全)の達成に直結する重要な施策です。
  • 出社前提の押印・書類確認業務を撤廃することで、法改正(育児・介護休業法等)に対応した柔軟なテレワーク環境を構築でき、人的資本経営やESG評価における企業価値向上を実現します。
  • 過去の大量な紙書類の電子化や原本廃棄の判断は、セキュリティ体制の整った外部スキャンサービスを活用することで、現場に負荷をかけずスピーディに進められます。

近年ますます活発化するペーパーレスは、SDGs(持続可能な開発目標)とも密接に関係しています。SDGsは、2030年までに世界の課題を解決するための国際的な取り組みです。この記事では、ペーパーレスとSDGsの関係性を整理したうえで、ペーパーレス化がどのようにSDGs各目標の達成や企業イメージの向上につながるのかを解説します。

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ペーパーレス・SDGsの定義

ペーパーレスもSDGsも一般的に認知されるようになった言葉です。その関係性に着目する前に、それぞれの定義について改めて確認してみましょう。

ペーパーレスとは

ペーパーレスとは、紙を用いた文書作成・押印・申請・保管手続きをデジタルデータへ置き換え、紙の使用量および管理工数を最小化する取り組みです。 近年では単なる用紙代・保管費用の削減にとどまらず、ハイブリッドワークの定着や災害時のBCP(事業継続計画)対策、さらには脱炭素社会に向けた環境経営の基盤インフラとして位置づけられています。 

対象書類カテゴリ主な電子化の対象期待される導入効果
人事・労務書類雇用契約書、労働者名簿、年末調整書類、出勤簿押印出社の廃止、人事手続きのリードタイム短縮
経理・会計書類請求書、領収書、国税関係帳簿書類検索性向上、電子帳簿保存法への適合、郵送費削減
総務・法務書類各種契約書、稟議書、取締役会議事録意思決定の迅速化、書類保管スペースの縮小

SDGsとは

SDGs(Sustainable Development Goals)持続可能な開発目標

SDGs(持続可能な開発目標)とは、国際連合が提唱する2030年までに達成すべき目標で、2015年9月の国連総会で採択されました。貧困や飢餓、教育、ジェンダー平等、気候変動など、世界の持続可能な発展のための取り組みです。

SDGsは、17の目標と169のターゲット(具体目標)で構成されています。これらの目標・ターゲットは、経済成長、社会への包括的な参加、環境保護の3つの側面にバランスよく取り組むことを目指しています。

ペーパーレスとSDGsの関係性

ペーパーレスは、SDGsのテーマに深く関係しています。
企業のペーパーレス化は資源の節約につながり、環境に配慮した取り組みとしてSDGsの達成に寄与します。具体的には、用紙やインクの消費を削減することで自然資源の節約に、電子文書やデータの利用は廃棄物の削減につながり、環境への負荷を軽減します。
また、データやデジタル技術の活用により業務効率を向上させられることは、労働環境の改善、ひいては経済成長にもつながります。つまり、企業や組織がペーパーレス化を推進することで、環境保全に寄与し、持続可能な社会の実現に貢献するのです。

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ペーパーレスで貢献できるSDGsの目標4つ

ペーパーレス化は、SDGsが掲げる17目標のうち「8・12・13・15」の4つの目標達成に直接貢献します。 紙資源の節約や廃棄物削減といった「環境負荷の低減(E:環境)」だけでなく、テレワークの実現や業務の属人化解消といった「働きがいと生産性の向上(S:社会・G:ガバナンス)」を同時に実現できる点が特徴です。 

8.働きがいも 経済成長も

目標8「働きがいも 経済成長も」とは、経済の成長とともに、働く喜びや労働条件の改善を促進することを目指しています。

社内書類をデータ化すれば、押印や確認のためだけの出社が不要になります。 紙の原本確認やファイリング作業が残っている現場では、担当者が出社を強いられ、業務の属人化や残業時間の増加を招きがちです。クラウド上で閲覧・承認できる体制を整えれば、育児・介護休業法に即した柔軟なテレワーク運用が定着します。定型業務の負担を減らすことで、従業員がより付加価値の高いコア業務へ集中できる環境が整います。


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12.つくる責任 つかう責任

目標12「つくる責任 つかう責任」とは、持続可能な方法で生産し、責任をもって消費することを意味します。

会議や確認用の一時的な紙の印刷を廃止すれば、企業が排出する紙資源ロスを根本から削減できます。 オフィスで消費されるコピー用紙の多くは、確認後すぐにシュレッダーで破棄されています。無駄な出力を現場ルールとして止めるだけで、用紙の購入量と廃棄コストの双方が大幅に圧縮され、持続可能な調達・消費サイクルへの転換が進みます。

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13.気候変動に具体的な対策を

目標13「気候変動に具体的な対策を」は、地球温暖化対策を指します。

用紙の使用量を抑えることで、紙の製造から配送、焼却処分に至る全てのプロセスのCO2排出をまとめて削減します。製紙メーカー等の一般的なLCA試算によると、A4コピー用紙1枚のライフサイクル(原材料調達から焼却処分まで)に伴うCO2排出量は約13〜15gに達します。年間10万枚をペーパーレス化できれば、年間約1.3〜1.5トンのCO2削減につながり、企業のサプライチェーン排出量の確実な削減実績として記録できます。

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15.陸の豊かさも守ろう

目標15「陸の豊かさも守ろう」とは、森林やその生態系を守り、生物多様性を保全することです。

日々オフィスでコピー用紙の消費を抑えることで、パルプ原料となる木材の過度な伐採を食い止め、森林や生態系を守る力になります。全社規模で業務の電子化を進めることが、豊かな陸上資源を将来世代へと引き継ぐ確かな貢献につながります。

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SDGs目標解決できる課題ペーパーレスによる具体的な貢献内容
8. 働きがいも 経済成長も押印出社、業務の属人化、長時間労働フルリモート対応、検索時間の短縮、コア業務への集中
12. つくる責任 つかう責任コピー用紙の大量廃棄、資材ロス紙資源の過剰消費防止、オフィスごみの発生抑制
13. 気候変動に具体的な対策を製紙・配送・焼却に伴う温室効果ガス紙のライフサイクル全体のCO2削減、Scope3削減への寄与
15. 陸の豊かさも守ろう製紙用木材の伐採、生態系の破壊森林資源の保全、生物多様性の維持
スキャン代行サービス

SDGsに貢献できるペーパーレスの具体例

SDGsに貢献できるペーパーレスの取り組みについて、具体的な例をご紹介しましょう。

  • 【文書の電子化】
    社内文書、紙の資料をスキャンし、電子データで保存、活用する
  • 【紙の消費量の削減】
    資料を印刷する際の工夫(両面印刷や縮小印刷)
    会議時にはプロジェクターを使用し、紙の会議資料は配布しない
  • 【デジタルツールの活用】
    電子メール、ビジネスチャットツールの利用
    Web会議(オンライン会議)の利用
    ワークフローシステムの導入
    電子契約システムの導入(電子署名・タイムスタンプの活用)

SDGsへの貢献で企業イメージの向上に

ペーパーレス化の推進は、形式的なCSR活動にとどまらず、ESG評価やサステナビリティ開示における企業価値の向上に直結します。

現在、資本市場では非財務情報の開示基準(SSBJサステナビリティ開示基準など)の整備が進んでおり、取引先選定や企業評価において「環境負荷低減」や「人的資本経営の実践」が厳しくチェックされる時代になりました。ペーパーレス推進に伴う月間残業の圧縮データや業務効率化の実績、環境負荷低減の取り組み姿勢を統合報告書に盛り込めば、非財務情報の開示(ESG・人的資本経営)において実効性のある取り組みとしてステークホルダーから確かな評価を得ることができます。また、採用現場においても「テレワーク勤務ができるスマートな就労環境」は、求職者に対する強力なアピール材料となります。

豆知識

アースデイ(Earth Day:地球の日)とは 
毎年4月22日の「アースデイ(地球の日)」を一つの契機として、単なる社内コスト削減ではなく、経営戦略の一環としてのペーパーレス化を推進する企業が増えています。

よくある質問(FAQ)

Q
人事・労務書類(雇用契約書や健康診断個人票など)は、電子化すれば原本をすべて破棄しても問題ありませんか?
A

書類の種類や関連法規によって対応が分かれます。
例えば、労働安全衛生規則に基づく定期健康診断個人票や、労働基準法に基づく出勤簿など、適切な改ざん防止措置および見読性を確保すれば電子保管による原本廃棄が可能です。一方で、一定期間の原本保管が実務上推奨される重要文書も存在します。BODでは、法令に基づき「即時廃棄可能な書類」と「一定期間保管後に溶解廃棄すべき書類」の切り分け・仕分けからサポートいたします。

Q
過去数年分の大量の紙書類を電子化したいですが、通常業務が忙しく現場リソースを割けません。どう進めるべきですか?
A

外部のスキャン代行に一括委託し、新規の文書のみを社内電子化する「ハイブリッド運用」が最も効率的です。
自社の専任外スタッフがスキャンやOCR処理、ファイルリネームを行うと数百時間単位の工数ロスが発生してしまいます。過去の文書は外部委託し、最短期間で社内の書類保管スペースを削減しつつ、コア業務へ集中することができます。

Q
ペーパーレスによるSDGs貢献度を、社外向けのサステナビリティ報告書に数値として掲載することはできますか?
A

削減した用紙枚数からCO2排出削減量を算出して掲載することが可能です。
一般的に「削減枚数(kg換算)×排出原単位」でライフサイクルCO2削減量を算出できます。さらに、ペーパーレス推進に伴う月間残業時間の削減数やリモートワーク適用率を「人的資本経営」の推進実績として併記することで、信頼性の高い対外アピールが可能になります。

SDGs推進とバックオフィスの業務効率化をワンストップで実現

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