国際女性デーに考える|育休等に対するアウトソーシングの有用性 ノウハウ

国際女性デーに考える|育休等に対するアウトソーシングの有用性

毎年3月8日の「国際女性デー」は、女性の社会参加や権利向上について考える国際的な記念日です。2026年は「権利、正義。行動。すべての女性と少女のために。」をテーマに掲げ誰もが平等に権利を守られる社会づくりを呼びかけています。
働く環境の整備という観点では、出産や育児とキャリアの両立支援も重要なテーマのひとつです。日本の育児休業制度は国際的に高い評価を受けている一方で、実際の職場では、休業取得時の業務負担や復職後の働き方、評価への影響など、企業・従業員双方にとってさまざまな課題が存在しています。

本記事では、育児休業取得の現状と課題を整理しながら、企業が取り組める対応策と、業務負担を軽減する手段としてのアウトソーシング活用の有用性について考えていきます。

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国際女性デーとは?

3月8日は国連が定めた「国際女性デー(International Women‘s Day)です。女性の社会参加や権利向上を訴える日として、国際婦人年である1975年3月8日に提唱され、1977年に国連総会で正式に議決されました。

近年、日本でもその存在が認知され始め、3月が近づくと各地で女性の権利についてのワークショップやイベントなどが開催されています。企業においても、女性活躍推進や産休・育休取得者が公平に評価される環境づくりへの関心が高まっています。

国際女性デーの3月8日は「ミモザの日」とも言われ、春を告げる黄色いミモザの花がシンボルフラワーとして親しまれています。この日に、男性から日頃お世話になっている女性へ感謝を込めてミモザを贈るというイタリアから始まった風習も世界中に広まってきています。

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日本の育児休業制度は世界1位

女性の社会進出と深く関係する「産前産後休業・育児休業」制度。制度の充実度という観点では、日本の育児休業制度は国際的に高い評価を受けています。国際的に見て、日本の育児休業制度はどのような位置付けにあるでしょうか。

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)の報告書「先進国の子育て支援の現状(原題:Where Do Rich Countries Stand on Childcare?)」では、経済協力開発機構(OECD)および欧州連合(EU)加盟国を対象に、各国の保育政策や育児休業政策を評価し順位付けをしています。

評価の指標は、Leave(育児休業)、Access(学齢期までの子どものための保育サービスへの参加率)、Quality(保育の品質)、Affordability(保育料金の手頃さ)の4つ。総合評価では、ルクセンブルク、アイスランド、スウェーデン、ノルウェーといった北欧の国々が上位を占めており、日本は21位となっています。

ただし、育児休業制度(Leave)に限れば、日本の評価は1位です。父親にも長期間の育児休業が認められていることや、育休中の給付水準の高さが評価されています
制度面では世界的に高い評価を受けている日本ですが、実際の職場では取得率や業務負担、休業期間中および復職後の評価・キャリア形成など、運用面での課題も指摘されています。
次章では、育児休業取得の現状と具体的な課題について見ていきます。

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育児・介護休業の取得に伴い、一時的な人員不足や業務負担への対応が課題となるケースも少なくありません。こうした状況への対応策として、業務委託や人材派遣サービスを活用する企業も増えています。
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育児休業取得の現状と課題

世界的に評価が高い日本の育児休業制度ですが、企業の現場では取得率の偏りや業務負担、休業期間中および復職後の評価への配慮など、実務上の課題も見られます。ここでは、育児休業取得の現状と企業が直面しやすい課題について整理します。

育児休業の男女別取得率

「令和5年度雇用均等基本調査」によると、2023年度の育児休業取得率は、男性 30.17%女性  84.1%です。男性の育休取得率については、育児・介護休業法の改正など国を挙げた取り組みにより、2021年度の取得率13.97%から大幅な上昇が見られます。ただし、女性に関しては15年ほど約85%の横ばい状態で、依然として女性側に子育ての負荷がかかっていることがうかがえます。

育児休業取得の課題

育児休業制度は整っていても、育休を取得する当人が抱く懸念も見過ごすわけにはいきません。厚生労働省によって「仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査研究事業」が継続して行われており、この調査報告書から育休取得の際の気がかりや不安感を読み取ることができます。

【育休取得者が感じる懸念】
 ・負担をかける同僚への申し訳ない気持ち
 ・育休取得前のポジションの保証
 ・昇給や昇格などキャリア形成の停滞(マミートラック)

豆知識

【マミートラックとは】
産休・育休から復職した女性が、自分の意思とは無関係に職務内容や勤務時間が変わったり、その結果社内の出世コースから外れていったりする事象を指す言葉。昇格や昇進から外れて働く意欲を失い、競技用トラックで周回しているような感覚に陥っているといった状況を表しています。

一方、企業側においても、育休取得者の穴埋めは容易ではなく、即戦力となる人材がすぐに見つからないことや、同僚社員への業務負担の増加などが課題となります。そのため、育児休業制度を円滑に運用するための調整に悩むケースもあるでしょう。産休・育休取得者をどのような基準で評価するかは、人事制度設計における重要なテーマとなっています。

参考資料:厚生労働省委託事業 令和4年度 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業
~仕事と育児等の両立支援に関するアンケート調査報告書~

企業にできる対応策

育児休業を取得する本人、同僚、誰もが快く安心して「育児休業」を受け入れるためには、対象者へのフォロー体制の構築、雇用環境の整備が重要です。企業にできる対応策について説明します。

業務の棚卸し、スリム化

従業員が育休を取得することになったら、まず当人の従事する業務について、現在の体制でどの程度カバーできるかを検討しましょう。その際、部署全体で業務の棚卸しを行うことをおすすめします。育休を取得する従業員の業務引き継ぎは、業務効率を見直すきっかけとなり、結果的に業務のスリム化にもつながります。また、評価の公平性を維持するためにも、属人化した業務を減らし、誰でも対応できる体制づくりが求められます。

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負担減となるコスト、助成金の活用

従業員が育児休業を取得した場合、事業者はその対象者に給与を支払うことはありません。育休取得者には、給与の代わりとなる「育児休業給付金」が支給されますが、この財源は雇用保険のため企業側の負担はないのです。また、育休中は社会保険料の支払いが労使ともに免除、給与がないため雇用保険料も発生しません

例えば、月給30万円の従業員の場合、企業側の月額負担は社会保険料およそ15%(45,000円)を加算し約35万円です。当人が6カ月間育児休業を取得すると、35万円×6カ月=210万円の費用負担がなくなる計算です。
この負担減となったコストを育休取得者の代替要員となる人件費や教育研修費等に活用することができます。

また、厚生労働省による「職業生活と家庭生活の両立支援策」といった助成金制度を利用する方法もあります。中小企業事業主を対象とした支援コースには、育休取得時、業務代替支援、職場復帰後支援など、さまざまなプランが用意されています。要件により数十万円が支給されるため、有効活用しましょう。

参考資料:
厚生労働省「2025年度 両立支援等助成金のご案内
厚生労働省:「育休復帰支援プラン策定のご案内」 

負荷がかかる同僚社員の応援

育休を取得する社員の業務を引き継ぎ、負担が増えた同僚に対して“応援手当”、インセンティブを支給する企業も増えています。また、政府は2024年度から、育児休業者の仕事を代替する同僚に手当を支給する中小企業を対象に助成額を拡充するとしています。

民間企業の実例として、大和ハウスグループの大和リース株式会社は、2023年12月に「育児休業を支える同僚への賞与『サンキューペイ制度』を導入する」と発表しました。育休取得者へ支払う予定の賞与原資を同僚やチームへ再分配する仕組みで、正社員のほか契約社員などを含む全従業員を支給対象としています。

フォローする従業員へ相応の手当を支給することで、育休取得者が抱える同僚への「申し訳ない」といった気詰まり感をやわらげます。また、これによって職場全体の納得感、一体感を高める効果があるとも想定されています。
育児・介護休業制度の最新改正については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

産休・育休制度の運用や職場対応について、企業担当者からよく寄せられる質問をまとめました。

Q
国際女性デーとはどのような日ですか?
A

国際女性デー(3月8日)は、女性の権利向上やジェンダー平等の実現について世界的に考える国際記念日です。女性の社会参加や働き方、教育機会、労働環境など幅広いテーマが取り上げられ、企業においても多様な人材が活躍できる環境づくりを見直す契機として注目されています。

Q
育休取得者が出た場合、企業はどのような業務対応を検討すべきでしょうか?
A

まずは業務の棚卸しを行い、「属人化している業務」と「引き継ぎ可能な業務」を整理することが重要です。社内での配置転換や業務分担の見直しに加え、繁忙期や専門性の高い業務については外部リソースの活用も選択肢となります。
一時的な対応として体制を整えることで、既存社員への負担集中を防ぎ、従業員が安心して制度を利用できる環境づくりにもつながります。

Q
育児休業への対応は、企業にとってどのようなメリットがありますか?
A

育児休業制度への適切な対応は、法令遵守にとどまらず、人材定着や採用競争力の向上にも寄与します。ライフイベントと仕事の両立を支援する企業姿勢は、従業員エンゲージメントの向上や企業イメージの向上にもつながります。結果として、離職防止や組織の安定性向上といった中長期的な経営メリットが期待されます。

BPO、アウトソーシングの有用性

ここまで、育児休業取得を取り巻く現状や課題、企業にできる対応策について見てきました。
育児休業制度は社会的にも重要性が高まり、制度そのものは整備が進んでいます。一方で、実際の職場では欠員による業務負担の増加や引き継ぎ対応、復職後の配置や評価への配慮など、運用面での課題が発生しやすいのも現実です。

こうした課題に対しては、社内の努力だけで対応しようとするのではなく、業務の一部を外部へ委託するという選択肢も有効です。BPOサービスやアウトソーシングを活用することで、一時的な業務量の増減に柔軟に対応できるほか、既存社員の負担軽減や業務品質の安定にもつながります。また、育休取得期間中の業務体制を安定させることは、休業取得者本人の安心感にもつながり、復職後のスムーズな職場復帰や公平な評価環境の維持にも寄与します。

女性が出産や育児といったライフイベントと両立しながら安心して働き続けられる環境づくりのために、制度整備だけでなく業務運用の観点からも、BPOサービスやアウトソーシングの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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