物流代行とは？業務範囲・料金相場・事業者選びのコツを徹底解説

物流業務の負担が増えていませんか？商品数の増加、販路の多様化、繁忙期の対応、人手不足――。
こうした課題は、多くの企業の物流部門で共通の悩みといえるでしょう。「日々の業務に追われて、本来注力すべき商品開発やマーケティングに時間が割けない」という声も少なくありません。

そんな中、注目を集めているのが「物流代行サービス」です。物流代行を利用することで、入出荷業務や倉庫管理、流通加工などを専門事業者に任せられ、業務効率化・コスト削減・物流品質の向上が期待できます。 本記事では、物流代行の基本から、委託できる業務内容、費用相場、サービス事業者選びのポイントまでを簡潔に整理して解説します。

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物流代行とは

物流代行とは、商品の入庫から保管、ピッキング、梱包、出荷、配送まで、企業の物流業務を外部の専門業者に委託するサービスです。企業は自社で物流倉庫を持たずに済み、物流コストを最適化しつつ、ECサイト運営や事業拡大に注力できます。

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物流代行サービス｜業種別の利用例

●EC事業者（アパレル・雑貨・食品など）
　業務内容：通販物流における入荷・保管・ピッキング・梱包・発送代行、返品対応
　目的：発送業務のアウトソーシングによる運営効率化、在庫管理の最適化、繁忙期の業務負荷軽減

●メーカー
　業務内容：出荷業務、流通加工（セット組み・ラベル貼りなど）、DM発送
　目的：販路拡大に伴う出荷量増加への対応、作業品質の安定化、内製コストの削減

●BtoB企業
　業務内容：定期出荷・スポット大量出荷、在庫管理、発送代行
　目的：物流コストの最適化、安定した供給体制の確立、社内リソースの再配分

物流部門が抱える主な課題

物流代行を利用する背景には、企業が直面するさまざまな課題があります。

 ●商品数の増加と在庫管理の複雑化
商品数が増えると、在庫管理や入出荷業務が複雑化し、作業の手間も増大します。管理ミスや出荷遅れのリスクも高まり、物流部門の負担が大きくなるケースが多く見られます。 

●繁忙期の保管スペース不足
季節商材やキャンペーン時期には、一時的に在庫量が急増し、倉庫の容量が足りなくなることがあります。スペースが限られるため作業が集中し、業務効率の低下にもつながります。 

●コア業務に集中できない
物流業務に追われると、ECサイト運営やマーケティング、商品企画などのコア業務に集中できません。結果として、事業拡大の機会損失や新規商品の開発遅れが発生するケースも見受けられます。 

物流代行で委託できる主な業務内容

▼ピッキング、アッセンブリについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。▼

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物流代行を利用するメリット

物流代行を利用することには、多くのメリットがあります。

• コア業務に集中できる 
  物流業務を外部に任せることで、商品開発やマーケティング、ECサイト運営などのコア業務に時間を割けます。社内リソースを本来の戦略業務に集中させられます。 
  
  
• 倉庫スペースの確保が不要 
  自社倉庫を持たずに済むため、固定費の削減につながります。繁忙期だけ追加スペースを利用する場合も、短期（スポット）契約で柔軟に対応が可能です。 
  
  
• 入出荷キャパシティの拡大 
  繁忙期や急な受注増加にも対応でき、安定した出荷体制を維持できます。急な需要変動にも柔軟に対応可能です。
  
  
• 物流品質の向上 
  誤出荷率の低下や梱包品質の均一化が期待できます。チェックリストやバーコード管理など、品質管理体制が整った代行事業者を利用することで、信頼性を向上できます。
  
  
• コストの変動費化・一元管理 
  件数ベースで費用を管理でき、予算計画が立てやすくなります。追加作業や繁忙期対応も費用を事前に把握できるため、コスト管理が容易です。  
  
  
• 販売チャネルの拡張に柔軟に対応  
  複数のECモールや自社サイトへの出荷にも柔軟に対応できるため、販売チャネルの拡張がよりスムーズに行えます。チャネルごとの在庫管理や出荷作業を一元化できる点もメリットです。 
  
  
• リードタイムの短縮 
  注文から出荷までのスピードが向上し、顧客満足度の向上も期待できます。迅速な出荷体制により、顧客からの信頼獲得にもつながります。 

 

物流代行を利用するデメリット 

物流代行を利用するには、メリットもありますが、デメリットも存在します。 

• 柔軟な対応が難しい場合がある 
  急な仕様変更や特別対応が必要な場合、対応に制限があることがあります。特に繁忙期やキャンペーン時など、短期間での変更には注意が必要です。 

• 想定外のコストが発生する可能性 
  追加作業や繁忙期対応で別途費用がかかることもあります。ただし、事前に業務内容や料金体系を確認しておくことで、リスクを抑えることが可能です。 

• 自社にノウハウが蓄積されにくい 
  物流業務を外部に任せることで、社内に知見が残りにくくなります。ただし、外部専門家による効率的な運営やノウハウ活用の仕組みを取り入れることで、社内でも間接的に学びを得ることが可能です。 

• 情報管理・セキュリティのリスク 
  顧客情報や在庫データを外部に預けることになるため、情報管理には細心の注意が必要になります。Pマーク（プライバシーマーク）(※１）取得やISMS（※２）認証を受けている信頼性の高い代行事業者を選ぶことが重要です。 

※１）Pマーク（プライバシーマーク）… 個人情報を適切に管理している事業者に付与される認証制度
※２）ISMS … 情報セキュリティマネジメントシステムの略称。情報セキュリティを管理する仕組みが国際規格に適合していることを示す認証

物流代行サービスの料金相場

物流代行サービスの料金は、業務内容や物量、作業の複雑さ、倉庫の立地などによって大きく異なります。以下は一般的な料金相場の目安です。代行事業者によって料金体系や条件が異なるため、あくまで参考としてください。  

項目	料金の目安	影響する要素 / ポイント
保管料金	１坪あたり月額5,000円〜10,000円程度	倉庫の広さ、立地（都市部・地方）、温度管理の有無、セキュリティ設備など
入出庫・作業料金	１件あたり数十円〜数百円（作業内容・量による）	作業の複雑さ、バラ単位・ケース単位の計算方法など、代行事業者によって単価設定が異なる
配送・輸送料金	距離・重量・配送形態によって異なる（例：宅配便利用の場合、１個あたり数百円〜数千円）	繁忙期は追加料金の発生もあり。契約時に確認すると安心
その他の費用	繁忙期対応や特別作業にかかる追加料金、棚卸し・在庫管理レポート作成などオプション料金	追加作業やオプション費用の有無は事前確認が必要

物流代行の料金は単純な作業単価だけでなく、倉庫の利用料や配送費、追加作業費など複合的に構成されています。 
見積もり依頼時には、 料金体系の全体像を把握し、追加費用の発生条件を確認することが重要です。これにより、導入後のトラブルや想定外コストを防ぐことができます。 

BODは東京・青海のほか、地方にも拠点があり、広大な倉庫スペースを有しています。青海物流センターは、配送センターが隣接することにより圧倒的に廉価な配送費を実現。全国一律料金での発送が可能です（空輸を除く）。 
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物流代行事業者を選ぶ際のポイント 

自社に合った物流代行事業者を選ぶには、以下のポイントを確認しましょう。

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物流代行サービス導入の流れ

物流代行サービスの導入は、以下のステップで進めるとスムーズです。

１）現状の課題整理：社内ヒアリングやKPI設定で自社の物流課題を明確化
２）委託範囲の決定：どの業務を外部に任せるかを整理、決定
３）複数社の比較・見積もり取得：サービス内容とコストを比較し、最適な事業者を選定
４）テスト導入：一部業務で試験導入し、課題や改善点を抽出
５）本格導入と運用体制の構築：テスト導入に基づいて業務フローを改善し、安定した運用体制を構築

導入事例・よくある質問 

BODの物流代行サービス｜お客様の声

よくある質問

物流代行は、業務効率化とコスト最適化を両立できる有効な手段です。
自社の課題に合った物流代行事業者を選ぶことで、業務の安定化や配送精度の向上、事業成長の後押しが期待できます。

社内リソースだけでは対応しきれない業務がある場合や、業務量に応じてコストを変動費化しながらサービスを拡張したい場合にも有効です。物流代行の導入によって、効率的な業務運営と事業拡大の可能性を検討してみてはいかがでしょうか。